■ プールに入らなくてもプール熱?
初めまして
某病院小児科勤務の医師、いっちゃんです。
ジネコで「小児科」に関するコラムを担当します。
子供の病気や発達・生活から豆知識まで。
私の知識をフル稼働させておおくりします。
どうぞ宜しくお願いします。
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夏場に流行る、プールの時期に多いので「プール熱」と言われています。
実際夏に多いのですが、今のような亜熱帯気候のせいなのか(10年後にはさらに熱帯化するとか…想像したくないですね)、ここ最近は年がら年中流行している感じがします。
プールの水が汚染されて感染することももちろんですが、それ以外でもタオルを一緒に使用したりすることで感染してしまいます。
結膜も感染ルートのひとつですから、プールの後目を洗うことはプール熱の感染拡大を抑えてくれます。
胃腸炎をきたすタイプでは糞(ふん)口(こう)感染(かんせん)(便に出たウイルスが口から入ること)もあるので、乳幼児のアデノウイルスによる下痢の場合、介助者はおむつ交換後に手洗いすることが大切です。
入院しているお子さんを診ていると、だんだんと付きそいの親御さんが胃腸炎になることにしばしば遭遇します。たかがおむつ、されどおむつですね。
潜伏期は数日から10日前後。発熱期間も5-7日と続く事もあり、夏場に病人であるお子さんも、面倒をみる親御さんも、そして説明に追われる我々小児科医も困らせられる疾患のひとつです。
◎特徴的な症状はあるのでしょうか?◎
ひとつめのポイントは発熱が高熱である事。
39-40度の発熱がでてしまいます。これが細菌感染だとあっという間に重症化してしまうのですが、プール熱はアデノウイルスというウイルスによる感染の為、高熱でも重症化することは少ないです。
だから熱が高くても、おもちゃを兄弟と取り合ったりとか、すやすや寝る事ができたり、食事も少し量は減りますが、食べる事ができます。
そうしたことができないようなら入院治療の必要もありますから、医療機関を受診された方がいいでしょう。
ふたつめの特徴として、咽頭(のど)と目の結膜がやられる事が多いので、日本では「咽頭結膜熱」とも言われています。
しかし実際にのどの痛みが強いかというと、のどが赤くなっている割に、痛みの訴えは強くありません。
みっつめですが、アデノウイルスはまた、胃腸炎のウイルスとしても有名です。
昨年冬にニュースで大きく伝えられた「ノロウイルス」と乳児冬期下痢症と言われる「ロタウイルス」とともに、
だんご三兄弟ならぬ(つい最近のことなのに妙に懐かしいですねえ、だんご三兄弟)「胃腸炎ウイルス三兄弟」です。
また淡い発疹を伴う事もあります。突発性発疹の淡いピンクの発疹に似ているかもしれません。
◎治療方法はあるのでしょうか?◎
ウイルス感染の為抗生剤は効くはずもありません。
抗生剤が強い薬でかぜ薬(去痰剤など)は弱い薬と考えている方がたまにいらっしゃいますが、抗生剤は強い薬でも何でもなく、細菌を殺す薬です。
つまりプール熱のアデノウイルスや、タミフルで問題にもなったインフルエンザウイルスなどには効果がないのです。水分摂取を心がけ、よく睡眠をとることが必要です。
余談ですが、白血球やCRPという炎症の値も高く上がる事があり、細菌感染と間違えられやすいことと、結膜炎や咽頭炎、発疹があることから川崎病(強い血管の炎症による病気で、心臓の栄養血管である冠動脈に炎症をきたすと、若くして狭心症・心筋梗塞になることもあります)と間違えられやすいです。
主治医の先生のお話をよく聞いていただいて、ご相談してください。





