■ 小児科ジネコ
8月1日より『小児科ジネコ』がスタートいたします。
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8月1日より『小児科ジネコ』がスタートいたします。
こんにちは、いっちゃんです。
つい先日都内の大学生中心に麻疹(はしか)が流行する騒ぎがありました。
「はしかなんて昔の病気じゃなかったの?」
「何でこんなに大騒ぎになるの?」
そう思われる方もいらっしゃるでしょう。
麻疹の人なんて、ここ最近はそうそうお目にかからない病気でしたからね。
しかし麻疹は未だに日本に存在しているのです。
そしてその理由こそ日本の予防接種の問題点なのです。
◎日本で接種すべき予防接種って何があるか挙げられますか?
◎ワクチンを自分は接種したかどうか覚えていますか?
◎ワクチンをうたずに病気になってしまった場合、どの病気にかかったか覚えているでしょうか?
この問いかけに即座に答えられる人はおそらく小児領域に関わる医療従事者か、そうとうな予防接種マニアかもしれません(失礼)。
そもそも小児科以外の医者も予防接種をどう受けたらいいか知りません(笑)。
実際他科の医師から
「こどもの予防接種について聞きたいんだけど」
「三種混合ってなんだっけ?こくし(医師国家試験の略)で覚えたよなあ」
と聞かれる事はしばしばです。
つまり仕組み・制度が分かりにくいのです。
海外の先進国の人々はいちいち覚えているのか?
答えはYesです。
なぜならワクチンをうつ年齢を予め設定してしまい、
接種しなければ学校に入学できないようにしてしまっているからです。
そうすれば日本のようにうっている人、いない人を区分するのも容易なことです。
うたなくても学校のような集団生活を行う事ができる、
いつうてばいいか明確に分かりにくいことが日本の予防接種のひとつの問題点です。
また、海外では(一部違う地域もありますが)同じ日に2種類以上のワクチンをうつ事なんてザラです。
体温も測らず、予診表(接種前の質問用紙)すらない場合もあります。
何本もうつのが大変なため、麻疹・風疹・おたふくは1本に(MMRといいます)しています。
日本では90年頃に存在しましたが、死亡例などあり(因果関係は不明)中止されました。
体温を測定し37.5度以上は接種しない
カゼをひいていたら接種しない
けいれんを起こしていたので接種しない
原則1日1種類1本
と日本の方式でやっていると、病気がちなお子さんだったら接種する機会を失い、
あっという間に小学校入学です。
副作用をとるか、ワクチンの効果をとるかです。
日本ではMMR中止に代表されるように、副作用に重点がおかれ、
その為ワクチン接種率が低い状態になってしまいました。
しかし予防接種の原則としては、個々の発症予防ももちろんですが、
今回のような集団感染の予防(みんなで接種をすることで流行を防ぐ)という考え方なのです。
今回の件、
「うちの子はならなかったから接種しなくていいや」
なんて言っていると数十年後に、成人したお子さんや、お孫さんに
「あの時きちんとうってくれていれば」
と恨み節を聞かされかねませんよ。
明日はわが身、急いで受付しにいきましょうね。
初めまして
某病院小児科勤務の医師、いっちゃんです。
ジネコで「小児科」に関するコラムを担当します。
子供の病気や発達・生活から豆知識まで。
私の知識をフル稼働させておおくりします。
どうぞ宜しくお願いします。
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夏場に流行る、プールの時期に多いので「プール熱」と言われています。
実際夏に多いのですが、今のような亜熱帯気候のせいなのか(10年後にはさらに熱帯化するとか…想像したくないですね)、ここ最近は年がら年中流行している感じがします。
プールの水が汚染されて感染することももちろんですが、それ以外でもタオルを一緒に使用したりすることで感染してしまいます。
結膜も感染ルートのひとつですから、プールの後目を洗うことはプール熱の感染拡大を抑えてくれます。
胃腸炎をきたすタイプでは糞(ふん)口(こう)感染(かんせん)(便に出たウイルスが口から入ること)もあるので、乳幼児のアデノウイルスによる下痢の場合、介助者はおむつ交換後に手洗いすることが大切です。
入院しているお子さんを診ていると、だんだんと付きそいの親御さんが胃腸炎になることにしばしば遭遇します。たかがおむつ、されどおむつですね。
潜伏期は数日から10日前後。発熱期間も5-7日と続く事もあり、夏場に病人であるお子さんも、面倒をみる親御さんも、そして説明に追われる我々小児科医も困らせられる疾患のひとつです。
◎特徴的な症状はあるのでしょうか?◎
ひとつめのポイントは発熱が高熱である事。
39-40度の発熱がでてしまいます。これが細菌感染だとあっという間に重症化してしまうのですが、プール熱はアデノウイルスというウイルスによる感染の為、高熱でも重症化することは少ないです。
だから熱が高くても、おもちゃを兄弟と取り合ったりとか、すやすや寝る事ができたり、食事も少し量は減りますが、食べる事ができます。
そうしたことができないようなら入院治療の必要もありますから、医療機関を受診された方がいいでしょう。
ふたつめの特徴として、咽頭(のど)と目の結膜がやられる事が多いので、日本では「咽頭結膜熱」とも言われています。
しかし実際にのどの痛みが強いかというと、のどが赤くなっている割に、痛みの訴えは強くありません。
みっつめですが、アデノウイルスはまた、胃腸炎のウイルスとしても有名です。
昨年冬にニュースで大きく伝えられた「ノロウイルス」と乳児冬期下痢症と言われる「ロタウイルス」とともに、
だんご三兄弟ならぬ(つい最近のことなのに妙に懐かしいですねえ、だんご三兄弟)「胃腸炎ウイルス三兄弟」です。
また淡い発疹を伴う事もあります。突発性発疹の淡いピンクの発疹に似ているかもしれません。
◎治療方法はあるのでしょうか?◎
ウイルス感染の為抗生剤は効くはずもありません。
抗生剤が強い薬でかぜ薬(去痰剤など)は弱い薬と考えている方がたまにいらっしゃいますが、抗生剤は強い薬でも何でもなく、細菌を殺す薬です。
つまりプール熱のアデノウイルスや、タミフルで問題にもなったインフルエンザウイルスなどには効果がないのです。水分摂取を心がけ、よく睡眠をとることが必要です。
余談ですが、白血球やCRPという炎症の値も高く上がる事があり、細菌感染と間違えられやすいことと、結膜炎や咽頭炎、発疹があることから川崎病(強い血管の炎症による病気で、心臓の栄養血管である冠動脈に炎症をきたすと、若くして狭心症・心筋梗塞になることもあります)と間違えられやすいです。
主治医の先生のお話をよく聞いていただいて、ご相談してください。